翻訳:丹原成子
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Instagram Storiesのリリースにより、Instagramのプラットフォームは今後、大きく変わる。

この変化が企業にとってどんな意味があるのか。類似機能を持つSnapchatと比較した。

Instagramの直近のアップデートでStories機能が新たに追加された。
この機能は、Snapchatの仕様をInstagram内に見事に取り込んでいる。

Instagramを傘下に持つFacebook社は、これまで、FacebookにSnapchatのような機能を追加したが上手く行かなかった。(そして今も試行錯誤中だ。)
他にも、Facebook社がSnapchatを買収しようとしたが、それも失敗に終わっていた。
(前提として、Facebook社は新しいものを取り込み、未来に生き残る手段を探しており、世界最大のSNSであってもSnapchatの出現を脅威に感じている。)

今、企業がInstagramで発信する方法がおおきく変わろうとしている。
Instagramが雑誌で、Snapchatがバラエティ番組の生放送を切り取ったものだとすると、Storiesをビジネス活用するには、雑誌を購読者に対して、バラエティの生放送を見てもらう仕組みを作ることだ。

今回は、この仕組みについて、いくつか考えを述べたい。

 

Instagramでは、1つの企業アカウントで2つのフィードを取り扱う必要性が出てきた。

1つ目が従来のフィード、2つ目がStoriesだ。

2つ目のStoriesは、これまでのフィード画面とは別のフィードして活用法を検討する必要がある。
なぜなら、Storiesで更新されたものは、従来のフィードの一番上に表示されるため、ユーザーの目にとまるからだ。ビジネス活用するには、可能な限りStoriesに注目してもらう工夫が重要となる。

InstagramユーザーにStoriesが浸透した頃には、Instagramの従来のフィードとStoriesの両方を運用している企業が増えているだろう。
そうしなければ、両方のフィードを使いこなしている同業者が多くのフォロワーの注目を集め、結果的に自社のファンが奪われてしまうリスクを抱えることになる。

とりわけ日本企業にとって、Instagramでの生き残りはチャレンジのしがいがあるだろう。

多くの日本企業はソーシャル・ネットワークにおいて、双方向ではない、ノンレスポンスな手法を好む傾向がある。しかも、そのコミュニティの管理はサード・パーティにまかせていることが多い。
(サード・パーティの殆どが「Instagram Stories」と共通した仕様のSnapchatを運用した経験がない。)

 

Stories追加後、ユーザーの新たな動線やアルゴリズムの変化は、企業のSNS戦略に自ずと影響するだろう。

「Instagram Stories」がユーザーに浸透したあとのユーザーの行動を考える。
Instagramと使う際、Storiesと従来のフィード、どちらに関心を持っているだろうか?

今回のアップデートで、Instagram内で2箇所に気になるところが存在する。Stories追加によって、従来のフィードは閲覧数が下がる可能性もあるだろう。

ユーザーがStoriesを投稿すると、その人のプロフィール写真の周りに色がつく。このことがユーザー心理にどう影響するかは興味深いものとなるだろう。
フォロワーなどの訪問者は、1アカウントでの滞在時間が長くなるかもしれない。

最後に、アルゴリズムのこれからについて。
Storiesは時を経て、ようやく登場したものだが、おそらくいずれアルゴリズムが組み込まれるだろう。

これは企業の投稿がどう見られるかに影響を与えるだろう。そしてかなり高い確率で、ゆくゆくはFacebookのような定額課金のシステムになるだろう。

筆者のInstagramのプロフィールページ。 プロフィール画像は色つきのリングで囲われており、Storiesの投稿があることを示す。 また、フォロワーのフィード画面の最上部に投稿者のプロフィール画像が表示される。

筆者のInstagramのプロフィールページ。 プロフィール画像は色つきのリングで囲われており、Storiesの投稿があることを示す。 また、フォロワーのフィード画面の最上部に投稿者のプロフィール画像が表示される。

 

―Instagram VS Snapchat―

この対決の末路は、時のみぞ知る。

現時点では、SnapchatよりもInstagramのほうがはるかに多くのユーザーと企業がつながる機会が多く、大きなアドバンテージがある。

「Instagram Stories」はプラットフォームの性質や機能として、Instagramのアプリ以外で作成したコンテンツもInstagram内で作成したコンテンツと同様にアップロードができるため、よりたくさんの情報がキュレーションされる一方で、「今まさに、この瞬間」を切り取り発信する場にはなりにくいと思われる。

Instagramはハイレベルにキュレーションされたソーシャル・メディアとして既に普及しており(主要なソーシャル・ネットワークの中でも群を抜いている)、基本的に公開範囲設定がオープンなので不特定多数の人が閲覧できる環境となっている。
このようなことから、投稿者の殆どは、不特定多数の閲覧者にできるだけ良い印象を与えたいと考えるだろう。

筆者のInstagramのStoriesには、Instagram以外のアプリで作成したコンテンツもある。
最新の投稿も外部アプリで作成し、コンテンツの物語性をより引き立たせた。

 

Instagramはオープンな場。だからこそ、一部のユーザーはSnapchatのクローズドな場を好んで使い続けるかもしれない。

プライバシーに対する感覚は、Snapchatが若者間で最も人気を集める一因となった。
彼ら10代の人々は、自分たち一個人の生活から、親や教師や、その他あらゆる不快で詮索好きな目を排除したい、という想いがあった。それをSnapchatは満たしていた。

企業が本質的にInstagramを好むかもしれない一方で、ユーザーが最終的に時間を使うことになる場がどこになるかは不明だ。

結果はどうあれ、企業の進む道は決まっている。

ソーシャルメディア上で投稿したコンテンツが消えるというのを好む人々はますます多くなってきている。

なぜなら、その方がより正直で親しみが持てるからだ。より信頼できるビデオコンテンツをほぼリアルタイムで作成するということが、Instagramのアカウントを持つありとあらゆる企業において重要になっている。

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もしInstagram Storiesの運用をうまく行いたいのであれば、Instagram StoriesとSnapchatは似ているので、Snapchatの経験を持つ人を探すとよいかもしれません。

Snapchatについて、より詳しい情報はこちらのブログをご覧ください。


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